豊見城 ベスト8進出ならず (第55回全国高校サッカー選手権)

tomiko-soccer-ob

2011年03月04日 08:00


昭和52年1月5日(水):駒沢競技場
 第55回全国高校サッカー選手権大会


2回戦
豊見城 1(前半0-0 後半1-5)5 川島
得点者
比嘉良忠(後半2分)


~昭和52年(1977年)1月6日 木曜日:琉球新報記事より~
豊見城 ベスト8進出ならず
先取点守れず完敗
対川島戦 厚かった「全国」のカベ

【東京】やはり全国大会のカベは厚かった-。五十一年度全国高校サッカー選手権大会に、沖縄から初出場で初陣を飾った豊見城だが、ベスト8進出の夢は攻守ともに鍛えられた本土勢に阻まれた。 「ボールに対する執念がない。」 五日の川島(南四国)戦に敗れた豊見城の屋比久監督の言葉には、大試合を体験したリーダーの深い感慨が込められていた。

 沖縄からの高校サッカー全国大会への出場は、もちろん豊見城が初めて。高校野球では全国に多くファンを持つ豊見城だが、サッカーの試合もファンも未知数。 その豊見城が西奥羽代表の日大山形を初戦で倒し、多くのサッカーファンを驚かせた。
 「再び豊見城旋風を-」。 そんな願いを込めた県出身の若者たち、在京県人が「南国の太陽・豊見城」と大書した横断幕をかかげ、五日の対 川島戦を観戦。 後半二分、豊見城がドリブルシュートで先制点を取ると、黒山の「沖縄席」は大喜び。が、豊富な試合経験を持つ川島が徐々に調子をあげ、結局5-1と豊見城は大敗した。

 「豊見城はよくやった」。県出身者だけでなく、一般の観覧席からも激励の言葉が飛んだ。 しかし「スタミナ不足だった。 ハーフが動かず、ボールに対する執念がない。」(屋比久監督)との反省が出るように、技術面では本土勢と比較してまだ力不足は否めない。 ただ、豊見城イレブンが味わった全国大会の厳しさは、今後の県高校サッカーの発展に大きくプラスする事は間違いない。

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